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鶴風会本部
受賞のお知らせ
社会人になって(令和7年度総会発表)

社会人になって(令和7年度総会発表)

令和6年度 鶴風会賞 金賞

林莉央さん
 病院薬剤師として働き始めて2ヶ月が経ちました。新卒として不安と緊張の中で始まった日々でしたが、現場での経験を重ねる中で、少しずつ業務の流れを理解し、自分なりに成長を実感できるようになってきました。また、大学では薬理学や薬剤学など、薬に関する専門知識を中心に学んできましたが、実際の医療現場に出て初めて、知識を「使う力」の大切さを実感しました。処方箋を見る際には、一つの薬剤にのみ注目してしまい処方を見る事に苦戦していましたが、処方全体を見て処方を理解する能力についても重要であると学びました。

病院薬剤師の業務は想像以上に多岐にわたり、どれも患者さんの治療を支える重要な役割であることを実感しています。調剤一つを取っても、処方意図を読み取る力や、用法・用量、相互作用の確認など、注意すべき点が非常に多く、瞬時にその処方が正しいか判断することにまだ苦戦しており、時間はかかってしまいますが、カルテや添付文書を常に確認し、この処方が本当に正しく、患者さんに投与して問題ないから、緊張感を持って取り組んでいます。
また、大学時代にあまり実践する機会がなかった、TPN調製は実際の調製を通して手技を獲得していき、調製を行いながら並行して処方が正しいか考えながら行う難しさを感じています。TPN調製はわずかなミスが患者さんの安全に関わるため、正確さとスピードの両立が求められ、これからも実践を通して手技や処方監査の力を身につけて行きたいと考えております。
まだまだ知識も経験も不足しており、先輩方に助けていただくことばかりですが、毎日の業務が学びにつながっていると感じています。今後も初心を忘れず、一つひとつの業務を丁寧に積み重ねながら、信頼される心優しい薬剤師を目指して成長していきたいと思います。

令和6年度鶴風会賞 銀賞

切替恵里花さん
 私はこの2ヶ月半、調剤薬局の薬剤師として社会人生活をスタートさせ、多くの学びと成長の機会を得ました。学生時代に学んだ知識は基礎にすぎず、現場ではそれをどう応用し、患者様一人ひとりにどのように寄り添うかが重要であると実感しました。最初は処方箋の読み取りや薬歴管理、服薬指導など、すべての業務に不安を感じていました。とくに、限られた時間の中で正確な調剤と適切な説明を求められることにプレッシャーを感じていました。しかし、先輩方の温かいサポートや、失敗を恐れずにチャレンジできる職場の雰囲気のおかげで、少しずつ自信を持てるようになりました。
日々の業務の中で、印象的だったのは、ある高齢の患者様との関わりです。何度も同じ質問をされる方でしたが、根気よく対応を続けるうちに、ある日「あなたに説明してもらうと安心する」と言っていただけたことがありました。その言葉が、私の中で「薬剤師としての在り方」を深く考えるきっかけとなりました。
また、調剤業務に加えて、OTC医薬品の相談や在宅訪問にも携わることで、薬剤師の役割の広さと責任の重さを感じるようになりました。症状や服薬状況だけでなく、患者様の生活背景や価値観にも目を向けることが必要であり、単なる「薬の専門家」ではなく「人と人との関わり」を大切にする姿勢が求められるのだと思います。
さらに、社会人としての基本的なマナーや報連相の大切さ、チームで働くことの意義も、この2ヶ月半で強く学びました。薬局は薬剤師だけでなく、事務スタッフや医師、看護師など多職種と連携する場であり、円滑なコミュニケーションが患者様の安心や安全につながると日々実感しています。
この2ヶ月半で得た最大の気づきは、「薬を渡すだけが薬剤師の仕事ではない」ということです。患者様の不安に耳を傾け、安心して治療に取り組めるよう支援することが、私たち薬剤師の重要な役割だと考えるようになりました。
まだまだ未熟な点は多くありますが、今後も日々の経験を糧に、知識と技術を高めながら、地域の方々から信頼される薬剤師を目指して努力を続けていきたいと思います。

令和6年度鶴風会賞 銀賞

大熊曜子さん
 この度は、鶴風会賞という大変名誉ある賞を頂けたことを誠に光栄に思います。本賞を受賞で きたのは、東邦大学で出会った多くの友人や先生方、そしていつも支えてくれた家族のおかげだ と強く感じています。この場を借りて感謝申し上げます。
現在、私は愛知県内にある調剤併設型ドラッグストアに勤務しています。初配属となった店舗 は面薬局としての側面が強く、幅広い年齢層の患者様が来局されるため様々な処方を学べる環 境にあり、大変充実した日々を送ることが出来ています。また、小学校が多い地区のため小児科 の処方に触れる機会も多く、社会人1年目から貴重な体験が出来ていることを嬉しく思います。更 に、店舗内で販売されている一般用医薬品や健康食品に関するご相談を受けることもあり、「治 療」だけではなく「未病・予防」の領域にも少しずつ貢献できていることを大変喜ばしく感じていま す。 公費負担医療をはじめとする医療保障制度や各種加算の算定要件、先発医薬品と後発医薬 品における適応症の違い等、学生時代にはあまり学ぶことの無かった内容に触れることも多く、 戸惑うこともありますが、東邦大学で培った学びへの姿勢を活かして日々精進して参りたいと思 います。また、今後行っていく服薬指導の際には、本学のディプロマ・ポリシーに記載されている 「心の温かい薬の専門家」となることを目標に掲げ、患者様に接していこうと考えています。 20年以上暮らしてきた関東を離れたことで、今までご縁のあった方々とお会いすることは少し難 しい状況とはなりましたが、現在でも連絡を取り合うことの出来る友人がいること、そんな友人と 同じ日々を過ごせたことは、大学時代の1番の思い出です。本年度の総会は不参加とさせて頂き ましたが、6年間の思い出が詰まった習志野キャンパスにいつか訪れる日を心より楽しみにして います。

令和6年度鶴風会賞 特別賞

吉田沙織さん
 今年の3月に東邦大学薬学部を卒業しました、吉田沙織と申します。
この度は、名誉ある鶴風会賞をいただきありがとうございます。
私は4月から製薬会社の学術部に就職し、社会人生活をスタートさせました。弊社の学術部は、KOLの先生との面談、医療機関へ配布するパンフレットや説明会スライドといった資料の作成、MRの方への製品情報の共有など、医薬品情報の中心となるような活動に取り組む部署となっております。
現在、私はまだ入社3ヶ月ということもあり、製薬業界を取り巻く規制や製品情報を学ぶ座学の研修の受講や、製品情報を伝えるプレゼンの練習を中心に行なっています。最近ではそれにプラスする形で、現場のMRの方がどのように病院やクリニックに訪問しているのかを学ぶためのMR同行や、日本皮膚科学会への参加、自社の工場見学など、実際に現場を見て、感じるような経験もさせていただいています。
MR同行では、ドクターから医薬品そのものの情報のみならず診療保険に関する質問や、適用外使用の情報の求めが想像以上に多く、ホームページや資材に書いてある以上の情報が求められていることを身をもって体感しました。
また同時に、忙しい病院の先生への面会時間の短さから、要点をついた説明会用の資材が欲しいと言った先輩MRの方の意見や、患者さんがどの年代層であってもパッと見て1回で理解できるようなポスターが欲しいという病院の先生の意見など、資材面での課題を現場の方から直接見聞きできたことは、今後、学術部の一員として活動していくにあたり、非常に勉強になりました。
今後も、医療は日々進歩していきます。自社製品の情報をアップデートしていくことはもちろんですが、他社製品の情報から化学・生物学的な学術知識まで幅広く学び続け、得た知識を形にして還元していけるよう努力して参ります。
最後に、私は現在、薬学部卒業後のメジャーな進路である"薬剤師"にはなっていません。ですが、薬学部卒は製薬会社においても、自社で取り扱う医薬品を臨床の視点で考えられたり、自社の製品に他の疾患・製品を関連づけて一人の体に対して複合的なアプローチを考えられたりすることが強みであると感じています。東邦大学では、知識という武器を沢山授けていただいたので、その武器を最大限活かしてより良い情報提供ができるよう努めて参ります。